2011年6月28日火曜日

インド…貧しい子どもに無料塾

(読売 4月21日)

インドの首都ニューデリーにある高級商店街カーン・マーケット。
周辺の裕福な家庭で、住み込みの家政婦や運転手などとして
働く労働者は貧しい。
この労働者の子どもたちを対象に、無料で勉強を教える塾が注目。

「面接に臨んでいるつもりで、自分の職歴を英語で説明してみて」と、
米ニュージャージー州から来たボランティア講師の
サマンサ・フセインさん(21)が、本場の英語で指示を出す。
12人の生徒が、「レストランでウエートレスをしました」、
「軍で勤務しました」などと快活に答える。

生徒のビマル・クマルさん(18)は、
「英語がうまくなって、将来は良い仕事につきたい」

裕福な家庭に育ったラビ・グラティさん(42)が、
商店街2階にある自宅の居間や寝室を開放し、塾を始めたのは1998年。
貧しい少年に数学を教えたところ、飛躍的に力が伸びたのを
実感したのがきっかけ。

「学校教育は、一人一人の生徒に十分な注意を払っていない。
少しの機会を与えるだけで、子どもの力は大きく伸びる」
こう確信したグラティさんは、本格的に塾の運営に取り組む。

今では生徒は120人。
弁護士や公務員ら有志が、ボランティアで講師を務める。
運営は寄付金頼りだが、最近はフセインさんのように、
アメリカなど海外からボランティアで訪れる若者も増えてきた。

英語、数学、コンピューターなどのほか、劇や映画制作など、
日本の総合学習で取り組むような科目も多い。
グラティさんは、「補習や就職に役立つ科目だけでなく、
全人的な教育に取り組みたい

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/jijou/sekai/20110421-OYT8T00285.htm

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