2011年6月29日水曜日

肝再生の仕組み一部解明 転写因子の分解が鍵握る

(2011年6月21日 共同通信社)

肝臓の高度な再生メカニズムの一部を、
九州大生体防御医学研究所の鈴木淳史准教授らのグループが解明し、
20日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表。

遺伝子の情報を読み取る「転写」の調節をしている
特定のタンパク質(転写因子)を分解し減少させることで、
肝細胞の増殖が活性化する。

鈴木准教授は、「この転写因子を制御する方法を解明することで、
肝硬変や肝がんの原因究明や、治療法の開発への貢献が期待」

肝臓は、マウスを使った実験で70%を切り取っても、
1週間から10日で元に戻るという高い再生能力を持つ。

鈴木准教授らは、肝細胞に存在する転写因子の一つで、
細胞の増殖などに重要な役割を果たす「スネイル」に注目。

マウスの肝臓の一部を切除すると、12時間後に
肝細胞内のスネイルの劇的な減少が始まった後、
肝臓の細胞が増殖し始めた。

肝臓を切除しない場合でも、スネイルの働きを妨げる物質を
肝臓に注入しただけで、細胞の増殖が起きた。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/6/21/138221/

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