2011年6月30日木曜日

ベルギー…複数言語 幼少から習得

(読売 5月19日)

フランス語とオランダ語が公用語になっているブリュッセルで、
主要言語のフランス語ではなく、少数派のオランダ語で教える
幼稚園や小学校に、子どもを通わせる親が増えている。
幼少時から、複数言語を身につけさせる狙い。

「出願のため、幼稚園や小学校の近くに保護者が泊まり込む事例が
相次いだので、昨年からウェブサイトでの登録制にした」
オランダ語による教育の行政当局者、バルト・ファンデカステールさん。

オランダ語で教える小学校は、学校数でフランス語の4分の1程度。
30年前は、児童の9割がオランダ語が母語。
2008年、フランス語やそれ以外の母語の子どもが6割。
国内で、オランダ語圏がフランス語圏より経済的優位に立ったことが
変化の要因と指摘。

夫が、欧州連合(EU)職員のイタリア人、ロベルタ・リッツィさん(45)は、
小2と小6の息子がオランダ語の小学校に通う。
リッツィさんは、「ベルギー全体では、オランダ語が主流なので就職に役立つ。
英語やドイツ語を学ぶ近道にもなる

息子たちは、友だちとの会話でフランス語も覚え、3か国語を話す。
4月、小学5、6年生で外国語活動が必修になった日本とは次元が違う。

中心部エッテルビークに、オランダ語の小学校を訪ねた。
オランダ語が母語の児童は、わずか3割。
読み書きを学ぶ1年生の教室では、担任教諭が、別メニューで
発音練習に励む児童数人にも目を配りながら授業を進めていた。

母語でない言語による初等教育は、学ぶ土台となる言葉が
不十分な児童を抱えるという難題も背負っているようだ。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/jijou/sekai/20110519-OYT8T00259.htm

0 件のコメント: