2011年7月2日土曜日

大船渡でがれき焼却開始 セメント工場、1日300トン

(岩手日報 6月23日)

太平洋セメント大船渡工場(安藤国弘工場長)は22日、
東日本大震災の津波で発生した同市内のがれきの焼却処分を始めた。
23日から、陸前高田市のがれき処分も開始。
セメント製造用の焼成炉(ロータリーキルン)を転用し、
1日約300トンの処分を計画。

初日は、大船渡町茶屋前などから運ばれた木くずなどを処理。
集められたがれきは現在、同工場のサッカー場で5cm以下に破砕し、
炉に投入後、800度以上で焼却。
焼却後の灰は、3割程度の量になる。
灰は、奥州市江刺区のいわてクリーンセンターに埋め立てる予定。

大船渡市の分別・破砕作業は今後、
永浜・山口地区の港湾埋め立て地に移す。

同工場は、5月に構内のがれきで試焼却を開始。
その結果などから、投入場所の改良や散水設備の設置などを行ってきた。
塩分を多く含んだがれき焼却は炉を傷めるが、
同工場は「覚悟の上」と地域貢献を優先。

同工場自体も、津波で甚大な被害を受け、
セメント生産の再開は11月になる見通し。
12月に、もう1基ある焼成炉の再稼働させる目標。

安藤工場長は、「これまで、がれきは撤去できても、処分できない状態。
がれき焼却で、地域に貢献するのはわれわれの使命であり、
誇りだと思っている」

県の推計では、大船渡市では約75万6千トン、
陸前高田市は約86万5千トンのがれきが発生。
同工場は、県内屈指の焼却能力があり、
県はがれきの主要な処理先の一つに位置付け。

県の実行計画案によると、県内被災地のがれき処理は、
今秋以降に本格処理を開始し、2014年3月末までの完了を目指す。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110623_7

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