2011年7月5日火曜日

中国、韓国、台湾と食料・農業・環境分野の連携強化提言

(サイエンスポータル 2011年6月22日)

アジアモンスーン気候地域に属する日本、中国、韓国、台湾が、
食料・農業・環境に関する共通の課題に取り組むため、
学術上の連携強化を急ぐ必要がある、という提言を、
日本学術会議がまとめ、20日公表。

連携を強める分野として提言は、
食料・農業政策についての研究、
食品安全分野のリスクアナリシスを定着させるための研究、
情報の恒常的な交換・共有のためのシステム構築、を挙げている。

日本が主導的役割を果たすべき具体的な課題として、
世界のコメ需給安定のための国際備蓄体制の強化や、
食品安全性向上のため、専門的人材の育成に関する
連携態勢の構築などを挙げた。

提言は、アジアモンスーン気候地域はコメへの依存度が高い食生活、
人口稠密な農耕社会を形成してきたという共通点を持つ一方、
日本、韓国、台湾は経済発展により農産物を含む市場開放が進展し、
競争力に乏しい農業の衰退と食料自給率の急速な低下という
共通の課題にも、直面している現状を指摘。

これまでのところ、高い食料自給率を維持している中国も、
中長期的には食料の多くを海外に依存し、
日本、韓国、台湾と同様の課題に直面する可能性があるとして、
連携の必要を強調。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1106/1106221.html

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