2011年7月4日月曜日

軽くて曲げられるCIGS系太陽電池開発

(サイエンスポータル 2011年6月21日)

ステンレスを基板に用いた低コストのCIGS系太陽電池を
開発することに、産業技術総合研究所の研究グループが成功。

軽くて曲げることもできる特徴を持つことから、
車の屋根につける太陽電池など、幅広い用途が期待。

仁木 栄・太陽光発電工学研究センター副研究センター長、
石塚 尚吾・先端産業プロセス高効率化チーム主任研究員らが、
富士フイルムと共同で開発した新しいCIGS系太陽電池は、
市販されている1枚のガラス基板上に複数の太陽電池を並べたものと違い、
基板にステンレスを使っているのが特徴。

CIGS太陽電池は、光を吸収する層に銅、インジウム、ガリウム、セレン
からなる多元系化合物半導体を用いている。
ステンレスのような金属を基板に使うと、金属成分が化合物半導体層に
入り込む問題があったが、研究グループは化合物半導体の表面を
酸化マグネシウムで覆う工夫により、これを解決した。
光電変換効率も15%と、従来のCIGS系太陽電池と比べ、
大きな遜色がないことが確認。

CIGS系太陽電池は、シリコン系太陽電池に次いで光電変換効率が高く、
経年劣化もないという長所を持つ。
ステンレスを基板に使うことで、軽くて曲げられる低コストの太陽電池が
実現し、新しい用途の開拓が期待できる。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1106/1106211.html

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