2008年11月16日日曜日

遺伝子ダイエット:根拠ないかも 「変異」有無で結果に差なし--東北大調査

(毎日 11月9日)

肥満になりやすい遺伝子変異を持っている人でも、
持たない人と同等にやせられることを、
栗山進一・東北大准教授(公衆衛生学)らが調査で示し、
米医学誌「メタボリズム」電子版に発表。

遺伝子を調べて肥満体質の型を判断し、効率的な減量法を指導する
「遺伝子ダイエット」が話題だが、栗山准教授は
「現時点で科学的根拠があるとは言いがたい」と指摘。

調査は、福島県内での減量教室参加者のうち、同意が得られた
40~60代の37人(男性9、女性28)に、
「β3アドレナリン受容体遺伝子」の変異の有無と減量の関係を調べた。

同遺伝子は、代表的な肥満関連遺伝子で、これに変異がある人は
変異がない人に比べて基礎代謝が低いため、肥満になりやすい。

被験者のうち、変異があったのは12人。
肥満程度を示すBMI(体格指数、25以上が「肥満」)は、
「変異あり」群の平均が25・6、「変異なし」群は24・8。
全員に保健師や管理栄養士が6カ月間、食生活や運動を指導した結果、
変異あり群の体重は平均2・52キロ減り、BMIは1・08減った。

一方、変異なし群は体重1・89キロ減、BMI0・8減で、
両群の間に統計的に意味のある差はなかった。
栗山准教授は、「遺伝子変異だけが肥満を起こすわけではなく、
両者の関係はまだ議論がある」。

http://mainichi.jp/select/science/news/20081109ddm041040100000c.html

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