(サイエンスポータル 2009年1月28日)
国際宇宙ステーションに半年間滞在すると、
座骨の強度が平均14%も低下することが、
米カリフォルニア大学アーバイン校などの研究者たちによって明らかに。
女性1人を含む13人の宇宙飛行士を、コンピュータ断層撮影(CTスキャン)に
よって調べた。
13人のうち3人は、半年間の滞在で骨の強度低下が20-30%に達し、
これは骨粗しょう症と診断された高齢女性に匹敵する値。
Joyce Keyakカリフォルニア大学アーバイン校教授は、
「何らかの予防策がとられないと、宇宙飛行士の何人かは、
国際宇宙ステーションに長期滞在した数十年後に
骨折の危険が高まるかもしれない」と警告。
骨の強度低下は、これまで骨に含まれるミネラルの密度を調べる
方法がとられていた。
この方法で、同じ宇宙飛行士たちを調べると骨の強度低下の割合は、
国際宇宙ステーションに1月滞在するごとに0.4-1.8%と算出。
しかし、Keyak教授が骨粗しょう症患者の骨を調べるため、
20年間かけて開発した今回の検査法によると、
1月滞在するごとに生じる骨の強度低下は、0.6-5.0%と大幅に増えた。
座骨の骨折は、ほとんどが入院や大手術を必要とし、自力歩行能力を損ない、
長期の身体障害を引き起こす危険性もある。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0901/0901281.html
0 件のコメント:
コメントを投稿