(毎日 2月10日)
乳がんの増殖だけでなく、転移も強く抑制するたんぱく質を、
柳沢純・筑波大教授らが見つけた。
増殖と転移を同時に防ぐことができる新しい治療薬の開発が期待。
8日付の英科学誌ネイチャー・セル・バイオロジー電子版に掲載。
研究チームは、標的となるたんぱく質に付着して分解を促す性質を持つ
「CHIP」と呼ばれるたんぱく質に注目。
マウスに乳がん細胞を移植する実験では、移植の約3週間後、
CHIPの量が少ないマウスは乳がん細胞が大きな腫瘍を作り、盛んに転移。
一方、CHIPの量を多くすると、腫瘍の形成と転移を抑えることができた。
CHIPは、乳がんの転移を進めるたんぱく質「SRC-3」など、
多くの乳がん悪性化たんぱく質を標的にすることも。
CHIPは、乳腺以外の正常な細胞にも存在するため、
乳がん以外のがんでも悪性化を抑えている可能性がある。
死亡するがん患者の9割は転移が原因。
柳沢教授は、「転移の問題を解決することは大きな課題。
CHIPの働きを高める技術を開発し、さまざまながん治療に結びつけたい」
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/02/10/20090210ddm012040129000c.html
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