2009年5月22日金曜日

農業現場でエコ進む 廃プラ、廃農薬を回収

(東海新報 5月17日)

農業用廃プラスチックなどの適正処理に取り組んでいる
大船渡地方農業振興協議会(会長・甘竹勝郎市長)は、
気仙全体で平成20年度は29・3トンの廃プラスチックを回収。
過去9年間で、廃プラスチック245・4トン、廃農薬も4年間で20・1トン回収、
再生処理や資源化に努めている。

同協議会は、気仙三市町、大船渡市農協など16機関・団体で構成、
地域農業の振興と併せて、農業用廃プラスチックや廃農薬を
適正処理するため回収活動を行っている。

20年度の廃プラスチックの回収実績は、大船渡市が4・5トン(82戸)、
陸前高田市18・1トン(66戸)、住田町が6・7トン(63戸)。
三市町の合計は29・3トンで、前年度より1・3トン多い。

内訳は、ポリエチレン類が23・1トン、塩化ビニールが6・2トン。
回収している塩化ビニールの種類は、ビニールハウス、
トンネル用ビニール(農ビマークあり)、畦シート、塩ビパイプ。
ポリエチレン類は、ハウスビニール(農ビマークなし)、マルチフィルム、
農ポリ、シルバーシート、ラブシート、ブルーシート、キュウリネット、肥料袋、
セルトレイ、育苗箱、農薬容器(洗浄したもの)、かん水・散水チューブ、
遮光幕、プラスチックコンテナ、黒ポット。
牧草をこん包するサイレージラップフィルムも、回収の対象。

廃プラスチックの回収が始まった平成12年度から20年度までの
回収量は、245・4トン。
ポリエチレン類は、太平洋セメント大船渡工場で燃料化、
塩化ビニールは宮城県の日の丸合成樹脂工業株式会社で再生処理。

廃農薬の回収は、平成15年度から実施、回収量が減少してきた
18年度からは隔年で回収。
4回実施した回収量は、三市町合わせて20・1トン(624戸)。

回収しているのは、使用残の農薬や現在の基準に合わなくなった農薬、
栽培を辞めて使わなくなった農薬で、
福島県の株式会社クレハ環境で処理。
協議会では、廃プラスチックの分別についてリーフレットを作成、
ハウスビニールの金属製ハドメを外して出すなどの協力も呼びかけ。

取り組みの結果、回収活動が定着し農家の意識も高まっている。
廃プラスチックの回収費用(一キロ当たり)は、
大船渡市農協、市町、農家が各三分の一ずつ負担。
回収費用などの負担割合についても検討課題。

廃プラスチックの回収は、本年度も11月に実施、
廃農薬についても回収実施年であることから10月に行う。

http://www.tohkaishimpo.com/

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