(読売 5月14日)
顔がすぐに赤くなるお酒に弱い体質の人が、飲酒と喫煙をすると、
食道がんになるリスクが、飲酒も喫煙もしない人に比べ、
最大190倍も高くなることが、
東京大学の中村祐輔教授と松田浩一助教の研究でわかった。
同じ体質の人でも、飲酒・喫煙をしないと、リスクは7倍程度に下がった。
体質を理解して生活習慣に気を配ることで、
予防したり、早期発見したりできると期待。
食道がんの患者1070人と健常者2832人で、
約55万か所の遺伝情報の違いを比較。
発がん性が指摘されているアセトアルデヒドをアルコールから作る酵素と、
アセトアルデヒドを分解する酵素の二つが、
食道がんのリスクに関連していることを突き止めた。
アセトアルデヒドは、お酒で気分が悪くなる原因物質で、
たばこの煙にも含まれる。
顔が赤くなるのは、アセトアルデヒドの分解能力が弱いためで、
日本人の4割がこのタイプ。
アセトアルデヒドを作る働きが弱いと、気分が悪くなる前に、
ついつい余分に飲んでアセトアルデヒドが増える。
飲酒・喫煙の影響についても調べたところ、
お酒に弱く二つの酵素の働きが弱い人が、1日缶ビール1本以上の
飲酒と喫煙をすると、相乗効果が働き、
お酒に強く飲酒・喫煙をしない人に比べ、
食道がんのリスクが190倍も高くなっていた。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090514-OYT1T00612.htm
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