(CNN 8月2日)
米ペンシルベニア州ピッツバーグ郊外で、
4代にわたって酪農を営むショーン・セイラーさん(36)が、
牛の排泄物「糞」を利用した発電装置を導入して約3年。
年間20万ドルのコスト削減に結びつき、
牛糞の臭いに対する苦情も減り、発電後の廃棄物を
腐葉土として販売できると、効能を力説。
セイラーさんの牧場では、約600頭の乳牛を飼育。
毎日、大量に出る牛糞を巨大なタンクに貯蔵。
バクテリアの力を借り、約2週間ほど「発酵」させてメタンガスを発生。
生じたメタンガスを燃やし、発電タービンを回し、電力を得る。
牛糞の発酵時、熱が発生し、この熱は建物の暖房や給湯器に利用。
発電した電気は、牧場全体で使うほか、近所の建物にも売電。
発電後に残った廃棄物は、肥料として引く手あまた状態。
発電システムの導入前、牛糞の臭いに対する苦情も多かったが、
現在、臭いそのものが98%近く減り、苦情はほとんどなくなった。
牛糞を利用した発電システムは、1970年代の石油ショック期、
米国で知られるようになった。
導入コストが高いため、なかなか手が出ない状態。
セイラーさんの牧場でも、ペンシルベニア州環境保護局が
60万ドルの補助金を出し、2006年に導入。
セイラーさんは今後、廃棄物を出さない、すべてのエネルギーを
自給自足することが目標。
牛糞のほか、使い終わった植物油を利用したバイオ燃料を
使っていきたい。
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200908020015.html
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