(毎日 10月8日)
「東京の五輪開催を信じていただけに残念」
2018年、22年W杯招致を目指す日本サッカー協会の
犬飼基昭会長にとって、東京の落選は人ごとではなかった。
理由があった。
国際サッカー連盟(FIFA)は、決勝と開幕戦を、8万席以上の
会場で行うように求めている。
この規模の会場は日本に存在しない。
東京が16年五輪招致に成功すれば、晴海地区に建つ予定の
10万席のメーン会場をW杯にも使える。
協会は、独自にサッカー関係のIOC委員へ
ロビー活動を行うほど、五輪に期待。
今後、約7万2000席ある横浜・日産スタジアムの拡張や
別の方法を模索するが、不況のなか代案は簡単ではない。
FIFAのブラッター会長は、「今の横浜でも決勝は可能」と
助け舟を出すが、施設基準を満たせない計画案では
勝利はおぼつかない。首都で決勝を行えないのもマイナス。
先月、メキシコが資金難を理由にW杯招致から撤退。
「2050年までのW杯単独開催」を公約に掲げる
日本協会は、簡単には手を下ろせない。
「W杯開催地は、直近2大会の開催大陸以外から選ぶ」という
新ルールが作られたため。
10年W杯は南アフリカ、14年W杯はブラジルと決まっており、
その後はアジアにも可能性がある。
犬飼会長は、「立候補できる機会が限られる以上、
チャンスすべてに手を挙げていく」と強調。
来年12月の開催国一括決定へ向け、
いよいよ走り出すが、その道のりは険しい。
19年ラグビーW杯の日本開催が決まっているラグビー界でも、
落胆が広がった。
日本ラグビー協会の真下昇専務理事は、
「16年東京五輪が決まれば、一番いい形だった」と残念がった。
東京五輪が決まれば、国立競技場はラグビーやサッカーの
専用スタジアムに改修する方向で検討が始まっていた。
16年五輪は、7人制ラグビーの実施が有力視。
ラグビーでも、五輪は競技場改修の起爆剤として期待。
収益的にも、観客席は大きいほどいいという真下専務理事は、
「東京が20年五輪に再挑戦してくれれば、
19年に間に合うかもしれない」と期待。
http://mainichi.jp/enta/sports/general/archive/news/2009/10/08/20091008ddm035050053000c.html
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