2009年10月11日日曜日

女性の体重は健康な加齢に関連

(2009年10月7日 WebMD)

女性にとって、70歳のときに健康である確率は、
18-50歳の間に体重があまり増加せず、
50歳のときに肥満していない人たちが最も高い。
『BMJ』オンライン早版に掲載。

過体重や肥満の中年女性はきわめて多数に上り、
過去に戻って体重を変えることはできない。

ハーバード大学公衆衛生学部栄養科のQi Sunは、
これらの女性たちに、健康に年を取る可能性を諦めてほしくない。

「我々の論文の重要なメッセージは、まだ長い健康な人生を
楽しむため、女性たちは成人期を通じて健康的な体重を
維持する必要がある」

「健康に生存する可能性を最大にするため、
(安全かつ健康的な方法で)減量に取り組むのに遅すぎることはない」

Sun博士は、体重に関係なく、身体をよく動かすことは
健康的な習慣であると指摘。
「重要なのは、現在の体重にかかわらず、後の人生で素晴らしい
健康状態を維持する確率を高めるため、
既に50歳の女性でも身体活動が有効である

「健康な生存の確率を最大にするための最善の方法は、
成人期を通じて少なくとも適度の身体活動の水準と
健康的な体重を維持すること」

Sun博士は、この研究で「健康な生存者(healthy survivors)」に
焦点を当てている。
健康な生存者とは、以下の項目に該当せず、
70歳まで生きた被験女性のためにSun博士らが作った言葉。

・癌(非黒色腫皮膚癌を除く)
・糖尿病
・心臓発作
・冠動脈バイパス術
・うっ血性心不全
・脳卒中
・腎不全
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)
・パーキンソン病
・多発性硬化症
・筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリック病)
・知的技能(mental skills)の大きな損傷
・身体機能の大きな制限
・良好ではない精神保健(精神保健調査のスコアに基づく)

データは、米国の女性看護士121,700名の長期健康調査による。
女性たちは、年齢が30-55歳であった1976年から10年間、
2年に1回、身長、体重、健康状態、生活習慣に関する質問に答えた。
約17,000名の女性が、70歳の時点で依然として生存、
Sun博士の研究チームが研究するためのデータは十分。

これらの女性のうち、健康な生存者と評価されたのはわずか10%。
50歳のとき肥満だった女性は、50歳のときBMIが
正常の女性と比べ、健康な生存者である確率が79%低い。
これらの女性では、18-50歳の間の体重の変化が
(その後の健康な生存にとって)最も重要。

18歳のとき過体重(必ずしも肥満ではない)で、
50歳までに10kg(約22ポンド)以上増加した女性は、
健康な生存者となる確率が最も低かった。

これらの女性のうち、健康な生存者になったのはわずか18%。
18-50歳の間に増加した体重が多いほど、
女性は健康な生存者になる可能性が低かった。

この研究では、体重が女性の延命に影響を及ぼすことは
証明されていない。
観察的研究では、原因や効果を証明することはできない。
対象とした看護士は、全ての女性を代表していない可能性がある。

この結果は、次のような因子について補正すれば有効。
研究参加時の女性の年齢、教育水準、配偶者の有無、
夫の教育水準、閉経後のホルモン使用、喫煙、
種々の食生活パターン、心疾患・糖尿病・癌の家族歴、身体活動。

womens-weight-tied-to-healthy-aging

http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/10/7/108845/

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