2009年10月16日金曜日

20年五輪:広島と長崎の名乗り、「政治利用」に抵抗感も

(毎日 10月11日)

世界で2都市しかない原爆の体験を踏まえ、
五輪の原点でもある「平和の祭典」の実現に向けて
動き出した広島と長崎。
16年五輪を逃した東京の敗因として、理念の希薄さが指摘、
両市が招致に取り組めば、IOCや世界に独自の理念を
示せるのが強みとなる。
広島の秋葉忠利、長崎の田上富久の両市長の期待感も、
そこに根拠がある。

だが、五輪はあくまでもスポーツの大会。
競技施設や宿泊、輸送の整備、
きめ細かな運営などが求められる。
東京は、計画や財政の面で優れていたが、
広島と長崎は「大会開催の能力」という点で不安が多い。
両市長も、「多くの問題があるのは承知している」と認め、
五輪開催の厳しい現実に向き合い、招致の可否を検討。

IOCの姿勢も影響するかもしれない。
IOCは、90年代から00年代初め、
環境や平和への貢献を尊重。
最近は、08年五輪を中国・北京で開いたり、
16年五輪を南米初のリオデジャネイロにもたらしたように、
五輪を世界により広めることが重視される傾向。
五輪が政治的に利用されることへの抵抗感も強く、
核兵器廃絶の訴えが国際政治と密接だと受け止められれば、
逆効果になりかねない。

首都・東京に続いて、広島、長崎という新たな地方都市が
五輪への興味を示したことで、日本国内での関心は高まる。
対照的な性格を持つ都市を比較検討しながら、
真剣な議論が展開されれば、五輪招致の是非やあり方について
改めて考える機会となるに違いない。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/news/20091012k0000m050090000c.html

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