(毎日 2月10日)
住友林業は、京都市右京区の世界遺産・仁和寺境内にある
国の名勝「御室桜」を、独自のクローン技術で増やすことに成功。
御室桜(御室有明)は、人の背丈ほどの高さの遅咲き八重桜。
現在ある約200本は、樹齢が350年を超えている。
若枝を株分けする方法では、突然変異で花びらが一重になりやすく、
接ぎ木など従来の方法では増やすことが難しい。
同社は、御室桜を後世に残すため、
千葉大園芸学部の協力を受け、07年から取り組みを始めた。
新しい方法は、やがて芽になる「茎頂」という部分を
冬芽から顕微鏡下で摘出。
特殊な培養液で大量に発芽させ、培養土で幼苗まで育てる。
完全なコピー(クローン)のため、突然変異の心配がない。
無菌環境での作業により、病虫害も防げる。
同社の筑波研究所で、苗を育成中。
八重の形質を受け継いでいることを確認のうえ、
現存のものが枯れた場合などの補充として植えていく。
同社は04年、豊臣秀吉が盛大な花見を催したことで知られる
醍醐寺(京都市伏見区)のしだれ桜「土牛の桜」の
クローン作成にも、同様の手法で成功。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2010/02/10/20100210dde041040027000c.html
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