2010年2月19日金曜日

日本スウェージロックFSTの田村社長 「新エネ分野開拓へ営業刷新」

(日経 2月12日)

米流体制御機器大手のスウェージロック(オハイオ州)が、
日本での営業を強化。
エネルギー向けの流体装置の拡販を図るため、
1月に市場開拓の新組織を立ち上げた。
現在12ある物流拠点を、兵庫と神奈川両県の2カ所に集約し、
効率化を図る。
同社の日本での販売会社の日本スウェージロックFSTの
田村達也社長に、同社の戦略などを聞いた。

——2010年の事業戦略の内容は?

太陽光発電など、新エネルギー分野の需要が中長期的に
伸びると考え、市場の開拓を急がなければならない。
専門部署の『市場開発・企画室』は、営業経験が豊富な
専任のスタッフ3人で1月に発足。
全国26カ所の営業拠点から顧客情報を集め、
LED(発光ダイオード)やリチウムイオン電池向けの
商品開発を進めていく」

日本での顧客満足度を高めることが必要。
オンラインビジネスの充実を図り、注文履歴の確認や
ワンクリックでの注文などの機能を追加。
もう一つは、ユーザー側の無駄を省くため、
プラントの健康診断も実施。
漏れなどを数値化し、流体機器の効率的な運用方法を提示」

——営業体制を強化する狙いは何か?

顧客は、継ぎ手やバルブだけでなく、周辺機器の調達や
組み立ても含めたパッケージ商品を求めている。
継ぎ手やバルブに関連する、あらゆる製品やサービスを
そろえるために市場調査をし、製品を即時に顧客に
届けられるようにするため、新たな体制づくりが必要」

——日本は成長市場なのか?

代替燃料、医薬・バイオ、紙・パルプなど
今後有望な分野が多く、成長の余地は十分。
環境も重要になってきており、環境性能が高い継ぎ手や
バルブが求められている。
すでに太陽光発電向けでは、環境性能を高めるステンレス鋼の
改良などを試験的に始めている。
有望な分野の需要の取り込みで、日本での売り上げは
前年に比べ、2ケタ増やすことが可能

——販社を1社体制にしたメリットは?

地域差などなく、全国一貫したサービスが提供できる。
一貫してできることで、顧客や用途別で違う技術サポートに
きめ細かく応じることができるようになった。
納品までの時間がかかっているのが現状。
物流拠点を集約し、注文を受けた翌日には配達できる体制を構築」

——景気の回復度合いをどう見るか?

全体的には、底ばい状態が続いている。
好調だった08年水準に戻るのは、今年いっぱいかかるだろう。
新エネルギー市場は、11年以降に隆盛するだろうし、
半導体市場も徐々に回復していくなど明るい兆しは見えている」

http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int100210.html

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