(毎日 2月2日)
脳の神経細胞から伸びるひげ状の「神経突起」は
成長する際、先端部が時計と同じ右回りに回転、
理化学研究所と大阪大のチームが動物実験で発見。
回転が左右の脳の非対称性を生み、
右脳と左脳の機能分担を生じさせると推測。
米科学誌「ジャーナル・オブ・セルバイオロジー」で2日、発表。
理研の上口裕之チームリーダー(脳科学)らは、
ラットの神経細胞を特殊なゲル状の溶液中で三次元的に培養。
あらゆる方向に成長する神経突起の先端の動きを記録。
神経突起の先端にあり、突起の進む方向を決める
「成長円すい」から、多数飛び出ているとげ状の「糸状仮足」という
部分が、根元から見て、時計回りに回転し続けている。
毎分1回転で、回転しつつ伸び縮みしている。
遺伝子操作で、糸状仮足の回転を止めると、
通常右曲がりに伸びる神経突起が直線的に伸びるようになった。
右脳、左脳とも、回転は右回りだった。
左右の脳の神経回路は、鏡に映した対称形ではなく、非対称になる。
上口さんらは、「非対称の神経回路が右脳、左脳の
機能差を生むと考えられる。
回転を止めたり逆にした神経細胞を作ることで、
脳のメカニズムを解析する新しい方法が生み出せる」
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2010/02/02/20100202ddm012040080000c.html
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