2010年4月29日木曜日

経験や知識、学校に新風 特別選考の3高校教員

(岩手日報 4月23日)

スポーツ分野で、優れた実績のある人や社会人経験者らを
対象にした、県教委の「特別選考枠」で採用された3人の高校教員は、
4月から新たな教師人生のスタート。
豊かな経験や高度な専門知識を生かした指導を行い、
学校現場に清新な風を吹き込んでいる。

◆楽しい物理伝える 藤井教諭(盛岡一)

盛岡一高で物理を教える藤井俊介教諭(33)=兵庫県出身=は、
東京工業大大学院理工学研究科で、宇宙物理学を専門に学び、
2009年に博士号を取得。
芝浦工業大の特別任用講師を1年間務め、
「専門の物理を生かした仕事をしたい」と制度を利用。

「生徒は、苦しいだけじゃ伸びない。
物理の授業を楽しむには、『なぜ』と問い続けること」、
藤井教諭は授業中、生徒たちに何度も「なんでや」と問いかける。

千葉研二校長は、「医師を志望する生徒が多いが、
人類の平和のためには学問を追究する人も必要。
最先端の学問の面白さを伝えてほしい」

◆船員養成情熱注ぐ 千野教諭(宮古水産)

千野和史教諭(32)=山梨県出身=は、三重県の実習船「しろちどり」の
指導教官を8年間務め、宮古水産高に赴任。
前任地では、高校生と共にカツオの一本釣り実習で、
2カ月間マリアナ沖へ航海し、船員の心構えを教えた。

宮古水産高は、日本でも一番の伝統校。
あこがれの学校で、船員養成にチャレンジしてみたい」、
新天地での意気込みを語る。

同校では、船舶のエンジン関係の指導に当たり、
担任する学年が実習船に乗船する際、共に航海に赴く。
「自分が培った経験を基に、船での仕事がいかに素晴らしいかを
分かってもらいたい」と船員養成へ情熱を燃やす。

◆母校で陸上部指導 高橋教諭(盛岡南)

盛岡南高に赴任した高橋徳江教諭(33)は、同校卒業生。
在学時、陸上競技・やり投げで国体2連覇、
高総体優勝を果たした実績を持つ。
いろいろな人との縁のおかげで、母校で指導ができる。
感謝の気持ちを持って、生徒たちと歩みたい

横浜市の中学教員として、特別支援学級などを担当したが、
「岩手と陸上部指導への思いが、頭から離れなかった」、
固い決意で試験を受けた。

教科は保健体育で、1年5組の担任、陸上競技部顧問を務める。
「生徒が夢に向かって、本気を出すきっかけをつくりたい」と初志を貫く。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100423_14

0 件のコメント: