(2010年4月20日 毎日新聞社)
大人の皮膚や骨髄の中に、さまざまな細胞になる能力を持つ
多能性幹細胞があることを、東北大と京都大などの
研究チームが発見。分離・培養も成功。
胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性幹細胞(iPS細胞)に続く
多能性幹細胞の可能性があると、「Muse(ミューズ)細胞」と命名。
既知の2種類に比べ、増殖率は劣るが、がん化の恐れは低く、
医療への応用が期待。
成果は、19日付の米科学アカデミー紀要に発表。
研究チームは、ヒトの骨髄や皮膚に含まれる細胞中に、
ごくまれに現れるES細胞に似た細胞に着目。
濃縮・培養すると、神経や筋肉、肝臓などの細胞に分化。
無限に増えるES細胞やiPS細胞と違い、2週間ほどで増殖が止まった。
マウスの損傷した皮膚や筋肉、肝臓に投与すると、
それぞれの組織の細胞になった。
精巣に移植すると、ES細胞では8週間後に腫瘍ができたが、
Muse細胞は半年たっても腫瘍化しなかった。
研究チームの出沢真理・東北大教授(幹細胞生物学)は、
「元々、生体内にあり、安全性が高い可能性がある。
自分の細胞を移植する、といった医療に応用できるのではないか」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/4/20/119255/
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