2010年4月25日日曜日

目指せ「世界ジオパーク」各地で取り組み活発化

(読売 4月19日)

地球の成り立ちを知るうえで貴重な地形などを保護し、
自然公園として活用する「世界ジオパーク」を目指す
動きが活発化。

室戸(高知)など8地域が、国内で初認定を受けた
昨年の糸魚川(新潟)などに続こうと準備を進め、
秩父(埼玉)など、20地域で推進協議会が発足するなどの
動きが出ている。

これまで、国内で世界ジオパークに認定されたのは、
大断層で知られる糸魚川と、地殻変動の跡が観察できる
洞爺湖・有珠山(北海道)、火砕流の猛威を伝える
島原半島(長崎)の3地域。
認定証の授与が、マレーシアで行われた。

これに続くと期待されているのが、
室戸や山陰海岸(京都、兵庫、鳥取)、阿蘇(熊本)など、
「日本ジオパーク」の認定を受けた8地域。

日本初の認定でジオパークが知られるようになり、
世界遺産のように観光客誘致にもつながるとの期待から、
活動に弾みがついている。

室戸では、地震隆起の跡や太古の地層があることを
知ってもらおうと、案内板を整備。
今年度に海岸部の遊歩道を整備するなど、
積極的な姿勢を示し、「世界」で認定を受けようと
取り組みを加速させる。

「日本ジオパーク」認定機関の日本ジオパーク委員会などによると、
秩父、下仁田(群馬)、磐梯山(福島)など、少なくとも20地域も
「世界認定」を目指し、推進協議会や研究会をつくるなど。

秋田県八峰町は、白神山地が「世界自然遺産」になっているが、
世界ジオパークの認定も目指す。

町の担当者は、「『世界』の冠が二つそろえば、
世界レベルの自然公園と肩を並べることができ、
観光客誘致に弾みがつく」

認定のための審査は、地質や地形の価値に加え、
地域が普及・教育活動をいかに活発に進めているかが、
重要なポイント。

糸魚川では、市が大断層「フォッサマグナ」を、
観光や学校教育に活用する取り組みを進めてきた点が高く評価。
日本ジオパーク委員会事務局の渡辺真人さんは、
「各都道府県で、最低1地域は日本ジオパークに認定されるよう、
地域を支援していく」

◇世界ジオパーク

貴重な地形や地層が残る地域を、国際的に認定した地質遺産公園。
国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の支援する
「世界ジオパークネットワーク」(パリ)が認定。
19か国の64地域が登録。
普及活動が少ないと、認定取り消しも。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100418-OYT1T00327.htm

0 件のコメント: