(2010年4月21日 読売新聞)
がんの転移にかかわる酵素が、脳を成長させたり
修復したりする働きを担っていることを、
大阪バイオサイエンス研究所の榎本和生・研究部長らが
ショウジョウバエを使った研究で明らかに。
20日付の米科学誌ディベロップメンタル・セルに発表。
幼児期の脳は、音や光に反応して神経回路の再編を繰り返し、
複雑なネットワークを作り上げる。
榎本さんらは、この再編が起こらない突然変異の
ショウジョウバエを発見。
細胞を取り巻く物質を溶かす「Mmp」という
酵素を作れないことを突き止めた。
この酵素は、神経線維が通るべき場所を作り、
ネットワークを完成させていた。
人間のMmpは、がん細胞が病巣から飛び出して、
別の場所へ転移する際に働く。
てんかん発作や血流の低下で、脳がダメージを受けた時にも、
Mmpが検出されていたが、役割は不明。
榎本さんは、「脳のMmpの異常は、精神疾患などにつながると
考えられ、詳しく調べれば診断や予防に役立つ」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/4/21/119307/
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