2010年4月22日木曜日

多様な性、悩む子に理解を…教職員向け手引書を奈教組が作成

(2010年4月15日 読売新聞)

性同一性障害や同性愛など、
性的少数者(セクシュアルマイノリティー)としての悩みや課題を
抱える子どもたちへの理解を深めようと、
奈良教職員組合(竹平均執行委員長)は、
教職員向けの手引書をまとめた。

同様の手引書の作成は全国でも初めて、
体と心の性が一致しない「トランスジェンダー」など、
多様な性に対する偏見をなくす取り組みとして注目。

看護師や大学教員らでつくる市民グループ「性と生を考える会」
(中田ひとみ代表)からの要請をきっかけに、
性的少数者の意見も踏まえ、1年半をかけて同会と共同で作成。

セクシュアル・マイノリティサポートブック」(A4判、19ページ)
として、2700部作成、県内の公立学校や幼稚園、組合員に配布。

手引書では、教員側の心構えとして、
「どのクラスにも、セクシュアル・マイノリティの子どもがいる、
という前提で接し、授業する」など、ポイントを記載。

学校での対応策として、
▽男女カップルを前提とする伝え方をしない
▽性的少数者に偏見を持つような言葉を使わないよう指導する
▽性に関する人権に取り組むクラブ活動などの設置--などを紹介。

体の性で分けられることに苦痛を感じるケースでの配慮も指摘
制服やトイレ、宿泊での部屋割り、水泳の授業、身体測定などでの
個別の対応や検討を示した。

同性愛者の青年の手記も掲載し、
「この社会にも、いろんな人が生きている。
誰もが、自分とは違う。
同性愛者に出会ったことがないと思っている皆さん、
僕たちはここにいます」とつづられている。

同組合執行委員の福嶋明美・女性部長は、
「親にも先生にも、友達にも言えずに悩んでいるケースもあると思う。
先生が知識をもつことで、子どもが相談しやすくなれば

希望者には1部100円(送料別)で送付。
問い合わせは、同組合(0742・64・1020)。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/4/15/119013/

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