2010年4月18日日曜日

「大人の寺子屋」意欲高く、日本書紀輪読で建国学ぶ

(東海新報 4月17日)

本増寺(木村勝行住職)壇信徒らが、大人の生涯学習の場
「大人の寺子屋」講座を立ち上げた。

今年は、平城遷都から1300年を迎える記念の年。
本家の「寺子屋」からも刺激を受けた参加者は、
日本書紀の輪読を通して建国の歴史を学び直そうと、
高い意欲で取り組んでいる。

講座では、『全現代語訳 日本書紀』(宇治谷孟著、講談社学術文庫)
をテキストに、日本書紀を輪読。
主幹は木村住職。

初の講座は、7日に盛町のリアスホールで開かれ、
約20人の市民が参加。
開講式では木村住職が、日本書紀をいま学ぶことの意義などを説明、
参加者同士も自己紹介。

「神武紀」をテーマにした今回は、時間が少なく輪読は省略し、
木村住職が用意した解説用レジュメで、
神日本磐余彦命(神武天皇)の東征から即位までを学んだ。
参加者が意見や解釈を述べる時間もあり、
戦前教育で初代から天皇の名をすべて暗記した人らは、
そのルーツを確認して思いを新たにした様子。

本増寺は、8年ほど前から、中学3年~高校3年生を
対象にした「寺子屋」を開催。
学習意欲の高い子どもたちに、英語や数学などを教えている。

「大人の寺子屋」は、寺の壇信徒ら有志が中心、
「先人たちの知恵を楽しく学ぶ〝楽習〟の場を設けたい」と
立ち上げられた。
時には、深夜までも寺で熱心に勉強していくという、
子どもたちの姿に感化された部分も。

木村住職は、「大人が勉強する姿勢を子どもに見せ、
何歳になっても勉強が大事だと教えてほしい」と訴える。

輪読という形式も、声に出して読むことでより
頭に入りやすくするだけでなく、理解力と表現力を高めることを
意識している。
時間に余裕がある次回以降は、前半を輪読と解説、
後半をフリートーク形式で解釈などを発表し合う。
今年は日本書紀を、来年は続日本紀を輪読し、
その歴史的背景や宗教観にも触れる。

平城京は西暦710年、奈良に誕生し、今年は1300年目。
日本書紀はわが国最古の正史とされ、720年に完成。

木村住職は、「平城京の完成で五畿七道、律令制度など
国家としての形ができた。
奈良だけでなく、今年は日本全体で建国の歴史を考えるべき年。
中国における史記のように、国家成立に正史は欠かせず、
日本書紀の持つ意味は大きい」

大人の寺子屋は、12月までの毎月第1水曜日、午後6時30分から
リアスホール会議室で開催。
詳細日程や講座の様子など、本増寺のホームページ
http://www.geocities.jp/honzoji/)。
問い合わせ、申し込みは同寺(℡26・3090)。

http://www.tohkaishimpo.com/

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