2010年4月24日土曜日

親と向き合う・2(2)「複数担任」で負担軽減

(読売 4月17日)

担任が黒板にチョークを走らせていると、
後ろから話し声が聞こえてきた。
横から目を配る副担任が、「話を聴きましょう」と注意。
群馬県太田市立宝泉中学校では昨年度から、
1年の全クラスで複数担任制を試みている。

背景には、中学校に入学して学校生活になじめない
「中1ギャップ」がある。
保護者対応にも手間がかかり、現場の仕事は複雑化。
学年主任だった斎藤守正教諭(46)は、
「何か、教員が支え合う仕組みがないかを考えた」

県の支援で、教員が1人加配されたこともあり、
1年の4学級すべてで2人担任が実現。
中堅・ベテランと若手がペアを組み、朝の会や帰りの会などの
学級活動では、共に教室に入った。
給食の時間は、受け持ちでないクラスにも行き、
学年全体で情報を共有。

昨春、新規採用教員として副担任に入った本間健介教諭(26)は、
「最初は不安だったが、担任と一枚岩になって
クラスを見ることができた。
1人で思い悩むことはなく、学級運営の勉強にもなった」

東京都新宿区には、校長経験者が若手教員の相談に乗る
授業改善推進員の制度がある。
区教委の非常勤職員として、年に数回、区立の小中学校を訪れ、
1~4年目の若手に授業や学級運営について助言。
新人には、家庭訪問での親との接し方など、初歩的な質問にも答える。

2006年5月、区立小学校の新人女性教諭が、
保護者対応などに悩んで自殺。
周りの教員も忙しく、女性が相談できる環境は十分でなかった。
同年4月、推進員制度は始まっていたが、活動は6月頃から。
この教訓もあり、翌年度からは4月中に1度は新人の様子を見ている。

新年度、区立小学校に配属され、初めて教壇に立つ新人は12人。
9人が担任に就いた。
彼らを見守る推進員の前沢紘一さん(65)は、
「最初は分からなくて当然。
職場になじめるように支えていきたい」

自殺した女性教諭がいた小学校のように、1学年1学級の
小規模校では、担任の日々の負担が大きく、
その支援をどうするかも課題。
教員が、1人で悩まずに済む環境づくりの模索は続く。

◆中1ギャップ

中学校に入学した新1年生が、小学校との環境や授業の変化に
戸惑い、様々な問題を起こすこと。
不登校やいじめに発展することも。
命名した新潟県教委は2006年度から、中学1年の学級を対象に
複数担任制の支援を開始。
今年度は8校が導入。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20100417-OYT8T00205.htm

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