2010年4月23日金曜日

化学授業、工夫に光 水沢高教頭の高橋さんに有功賞

(岩手日報 4月14日)

奥州市水沢高の教頭兼主任指導教諭、高橋匡之さん(58)は、
日本化学会による2009年度の化学教育有功賞を受賞。

全国から化学教育に功績のあった5人の教諭が受賞、
本県では4人目となる栄誉。
研究会設立や工夫した教材開発など、
生徒の関心を高める長年の授業実践が認められた。

高橋さんは、県教委が06年度、指導力ある教諭に新設、
指導担当教頭の一人。
工夫した実験による授業が有名で、全国放送のテレビ番組に
出演したことも。

高橋さんは、小規模校に勤務していた1979年、
一人での学習指導に限界を感じ、県内の化学教師に呼び掛け、
研究会「岩手化学サークル」を設立。

活動を記録した「化学通信」は100号を発行、
県内外の教諭と情報交換を進めた。

2000年から、実験教材に関する「化学教材研究会」を年2回開催。
若手教諭も積極的に参加し、研さんの場として定着。

実験のほか、教材も工夫。
独自のテキストには、「ハーバー・ボッシュ法」、
「阿弖流為と黄金文化」など、化学史の背景と解説をまとめた
読み物を掲載し、生徒の関心を引きつける。

「教科書には1行しかない法則や事象の中にある、
化学者の血のにじむ努力を知ってほしい」
生徒の感想を掲載する教科通信も、長年続ける。

「実験に感動した生徒の言葉に、教師も刺激を受け、
授業を工夫する。
生徒と教師のキャッチボールで、学習意欲と授業の質が高まる」、
「これからも生徒に化学の面白さを伝え、
今以上にいい授業をしたい」と意欲を新たにしている。

授賞式は、3月27日に大阪府の近畿大で行われた。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100414_11

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