2010年5月17日月曜日

うつ治療(1)「薬物偏重」と精神科診療所の7割

(2010年5月4日 読売新聞)

国内の患者数が100万人を超えたうつ病の治療について、
読売新聞が、全国の精神科診療所にアンケート調査し、
7割が「日本のうつ病治療は、薬物に偏っている」との認識。

多すぎる薬の服用による副作用や、薬だけでは治りにくい
患者の増加など、近年指摘されている課題。

調査は、日本精神神経科診療所協会加盟の1477施設に行い、
119施設から回答。

日本のうつ病治療の多くは、薬物治療中心、
調査では、薬物偏重の傾向があると「強く思う」19%、
「ややそう思う」54%、7割が懸念を示した。

最近増えたとされる軽症患者に行う最初の治療は、
「薬物治療だとは思わない」41%。
優先すべき治療として、患者の話を聞いて問題解決を図る
精神療法や、仕事を減らしたりする「環境調整」も多い。

英国の診療指針では、軽症者の最初の治療は、
カウンセリングなどを勧めている。

抗うつ薬を何種類も服用すると、無気力やイライラなどの
副作用が強くなる恐れがあり、処方は1種類が基本。
「患者の過半数に、複数の抗うつ薬を処方」との回答が14%。

大野裕・慶応大保健管理センター教授(精神科医)は、
「悲観的になりがちな患者の考え方や行動を変える
認知行動療法など、治療の選択肢を増やすことが重要」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/6/119837/

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