2010年5月22日土曜日

20-30歳代の自殺率、過去最悪を更新

(2010年5月13日 読売新聞)

警察庁は、昨年1年間の全国の自殺者3万2845人の
動機や年齢別などの調査結果を公表。

各年代別の人口10万人当たりに占める自殺者の割合(自殺率)は、
20歳代が24・1人、30歳代も26・2人と、
前年に続き過去最悪を更新。

動機別では、「失業」や「生活苦」が大幅に増加、
50歳代以降の「孤独感」も目立った。

景気低迷や人間関係の希薄化が進み、若年層から高齢者までの
幅広い世代で、先行き不安が広がっている実態を示した格好。

昨年の自殺者は、前年を596人上回り、
1978年に統計を取り始め、5番目に多く、12年連続で3万人超。
遺書などから動機を特定できたのは、2万4434人。

52項目(複数選択可)に分けられた動機のうち、
健康問題が1万5867人と最多、「うつ病」は6949人、全項目中トップ。
2番目に多かった経済・生活問題を動機とした8377人の分析では、
「失業」が前年より65・3%増の1071人。
「就職失敗」354人(前年比39・9%増)、「生活苦」1731人(34・3%増)
も含め、全体の約4割、雇用や家計の深刻さもうかがえる。

年代別では、50歳代が最多の6491人(2・0%増)と
全体の19・8%、60歳代5958人(3・9%増)、
40歳代5261人(5・9%増)、30歳代の4794人は
99年より997人増え、20歳代の3470人(0・9%増)とともに、
自殺率で過去最悪を更新。

50歳代以降の動機は、「孤独感」が前年より20・2%多い440人。
20-30歳代の若年層では、「家族からのしつけ・叱責」63人(70・3%増)、
「仕事疲れ」311人(19・2%増)が前年より大幅に増加。

職業別では、無職者1万8722人が全体の57%。
「年金・雇用保険等生活者」は前年より14・8%増の6028人、
失業者2341人。
自殺者のうち、小中高校生は計306人と前年並み、「いじめ」は7人。

今年は、4月までの自殺者が前年を1017人下回る1万309人、
依然、年間3万人超のペース。
警察庁幹部も、「景気が落ち込めば、増加に転じる恐れもある」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/5/13/120170/

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