(朝日 2010年7月21日)
60歳以上で熱中症になった人の6割が、日常生活の中で
発症していることが、日本救急医学会の調査でわかった。
高齢者は重症化しやすいため、専門家はエアコンなどによる
室温の管理や十分な水分補給を呼びかけている。
調査は、学会が2008年6~9月に実施。
全国の救命救急センターや救急科のある82施設で、
調査期間中に熱中症で受診した913人を調べた。
60歳以上の228人のうち、63%にあたる144人が、
特にスポーツや仕事をしているわけではない日常生活で発症。
症状を3段階に分けると、軽症では、めまいやこむら返りが起こる。
中等度は頭痛、嘔吐、倦怠感。
重症の場合、意識障害や肝、腎機能障害など。
重症の198人のうち、4割の81人が60歳以上。
調査責任者の三宅康史・昭和大准教授によると、
初期症状は頭痛やめまい、吐き気などで
特有の症状ではないので、気づきにくい。
高齢者は暑さに対する感覚が鈍く、若い人より体内の水分量が
少ないので、体温が上昇しがち。
このため熱中症になりやすい。
熱中症は、屋内でも発症する。
湿度計付き温度計を置き、室温28度、湿度60%になったら
エアコンを使うなど、目で確認できる温度の管理が重要。
三宅さんは、「高齢者は、のどの渇きを感じなくても、
こまめな水分補給をして、エアコンや扇風機を使って
定期的に室温を下げることが予防への一歩」
http://www.asahi.com/science/update/0721/TKY201007210342.html
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