2008年10月5日日曜日

日本人は本土型か琉球型 理研、7千人の遺伝子解析

(共同通信社 2008年9月26日)

日本人は、遺伝的に「本土型」と「琉球型」の2つのグループに
大別できることを、理化学研究所の鎌谷直之グループディレクターらが、
約7000人のゲノム(全遺伝情報)のわずかな個人差を、
統計学的に解析して突き止めた。
米人類遺伝学専門誌電子版に発表。

日本人の起源については、在来の縄文人と北東アジアから渡来した
弥生人が混血する一方、アイヌや沖縄の人は弥生人の影響をあまり受けず、
縄文人の要素が強いとする学説「二重構造モデル」があるが、
今回の結果はこれを支持する内容。
鎌谷さんは、「大量のデータを網羅的に解析しており、証拠力が高い」

解析は、人によって遺伝子の塩基配列がところどころ異なる
一塩基多型(SNP)が、病気のかかりやすさや薬の副作用の現れ方に
どう関連しているかを調べる研究の一環。

約7000人について、1人当たり約14万カ所のSNPを、
個人間の近縁関係が分かるよう統計学的に解析すると、
大きく2つの集団に分かれた。
一方は、北海道から九州までの大部分の人を含み、
もう一方は沖縄の人がほとんどを占めた。

両者の違いを特徴付ける代表的なSNPは、
髪の毛の太さや耳あかの湿り具合にかかわる遺伝子。
東から西に行くに従い、比較のために同時解析した
中国人のグループに近くなり、西日本ほど混血度が高く、
弥生人の影響が大きいことが示された。

注)米専門誌は「The American Journal of Human Genetics」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=80335

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