2008年11月12日水曜日

オートファジー:たんぱく質分解機能、インスリンの正常分泌を保つ

(毎日 11月9日)

血糖値を下げるインスリンの正常な分泌に、
「オートファジー」(自食作用)と呼ばれる細胞内のたんぱく質分解機能が
深くかかわっていることを、順天堂大などが突き止めた。

この機能を活性化できれば、インスリンの働きが悪くなる2型糖尿病の治療や、
発症抑制に役立つ可能性がある。
インスリンは、膵臓のベータ細胞から分泌される。

研究チームは、インスリン分泌の仕組みを調べる中で、
生物が細胞内のたんぱく質を分解し、自らの栄養分にし、
同時に細胞内をきれいに保つ「オートファジー」という恒常性維持機能に着目。

オートファジーの遺伝子がないマウスを作って観察したところ、
普通のマウスよりインスリンの分泌量が少なく、分泌のタイミングも遅かった。
ベータ細胞が、異常に細胞死を起こして減ってしまうことも分かった。

このマウスに高脂肪食を与えると、
高血糖を起こしてヒトの2型糖尿病と同様の症状が表れた。
2型糖尿病は、食事などの生活習慣が主な原因とされ、
肥満の患者はインスリンの働きが悪いことが分かっている。

研究チームは、オートファジーがベータ細胞内の不要なたんぱく質を
分解して健やかさを保ち、インスリンの正常な分泌を助けていると推定。

綿田裕孝・同大准教授(内科・代謝内分泌学)は、
「オートファジーがベータ細胞の機能や、
2型糖尿病に関係していたことが初めて分かった。
オートファジーが活発であれば、肥満になっても糖尿病になりにくいのではないか」
米科学誌「セル・メタボリズム」(電子版)に発表。

http://mainichi.jp/select/science/news/20081109ddm016040031000c.html

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