2008年12月17日水曜日

地域が支える学校(11)校長が先頭に立とう

(読売 12月16日)

早大ラグビー部監督 中竹竜二さんに聞く

校長の力量が問われる時代だ」と、中竹竜二さんは見る。
「学校を支える地域の支援体制が整ってきた。
校長がリーダーシップを発揮しないと、支援する人は動かず、文句も出る。
校長のリーダーシップの有無が、はっきり見えてしまう

早稲田大学ラグビー部監督の中竹さんは、地域住民らが学校運営に
参画するコミュニティスクールの一つ、東京都杉並区立三谷小学校で、
学校の運営方針を話し合う学校運営協議会の会長。

「校長は、どんな学校にしていくかを明確に語れる必要がある。
自分とはどういう校長かを、一言できっぱりと表現できるくらいであってほしい」
「今の学校が抱える様々な課題を、1人では解決できない。
これからの学校経営には、先生たちに、リーダーを支える
フォロワーシップも必要です

ラグビー部の寮は、三谷小と目と鼻の先。
前校長が、清宮克幸前監督に「学校評議員」就任を要請したことが、
中竹さんと小学校をつなぐきっかけになった。
「お前、教育に興味があるだろう」と、清宮さんから
後輩の中竹さんにお鉢が回った。

当時は、大手政策研究機関の三菱総合研究所で、
文部科学省や教育委員会の依頼を受けた調査の仕事をしていたほか、
杉並区の新しいカリキュラム作りの支援にも携わっていた。

「学校評議員」は、個人的に学校長に意見を述べる立場。
学校評価にかかわる場合も多い。
しかし、評議員として自己紹介をする場で、「制度が意味をなしていない。
現場を知らない人が評価などできるわけがないし、
知らない人の意見を聞いてはダメだ」と20分以上もしゃべった。
研究所での企業の評価は、大がかりなものだ。
学校評価の軽さとの落差を痛感していた。
その直言ぶりが逆に、前校長の心をとらえた。

コミュニティスクール指定から4年目。
「地域が学校を支えることが、三谷小に限らず、当たり前になってきた。
だからこそ、学校運営協議会制度をしっかり押さえることが重要」

授業支援などの活動をするのが、協議会委員の役割ではない。
学校運営の基本方針や人事など重要事項に、意見を述べるのが本来の仕事。
「我々は実動部隊ではない。諮問機関だと思っている」

それを意識しながら、1年目は自ら汗を流した。
子供たちの挨拶プロジェクト、学校の図書の充実、ホームページ作りなどの
情報発信に、他の委員にも動いてもらった。

教員も巻き込んで一緒に活動をしてこそ、コミュニケーションも強まり、
互いの信頼も得られる。
最初から、教員の人事や評価に口出しをしようとしても無理」。
3年目に考え出したのは、ほめたたえる評価。
教員も、地域の人も、子供たちも、協議会として表彰する場を作ること。

しかし、「制度がなくても、地域の人が学校を支え、校長がリーダーシップを
発揮するようにならないとおかしい。
最終的には、学校運営協議会の積極的な解散が目標です」。

それは、現状の学校教育への危機感の裏返しの言葉に聞こえた。

◆なかたけ・りゅうじ
福岡県出身。2006年、三菱総合研究所を退職して、
早大ラグビー部監督に就任。2年目の昨シーズン、大学選手権を制した。35歳。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081216-OYT8T00217.htm

0 件のコメント: