2008年12月20日土曜日

延命遺伝子特定 老化疾患など応用にも期待 京大大学院グループ

(毎日新聞社 2008年12月15日)

断食の繰り返しなど、断続的な飢餓状態がもたらす動物の老化抑制や
延命作用について、京都大大学院の研究グループが
線虫を使った実験で原因となる遺伝子を見つけた。

この遺伝子は人間にもあり、延命のほか老化に伴う疾患の抑制へ
応用が期待。
英科学誌「ネイチャー」電子版に発表。

断食を繰り返すと寿命が延びることは、マウスでの実験で知られている。
生命科学研究科の西田栄介教授(細胞生物学)らは
研究に適した線虫を使い、どの遺伝子が作用しているか実験。

餌となる大腸菌を2日おきにしか与えない場合、
平均寿命(約25日)が1・5倍に延び、量を減らしただけでも
約1・15倍になることを確認。
エネルギーや栄養の状況を感知して細胞に伝える役割を持つ
遺伝子7、8個を調べ、「Rheb」(レブ)と呼ばれる遺伝子の働きを止めると、
断続的な飢餓による寿命延長が起こらないことを突き止めた。

長寿に関連する遺伝子としては、既に「DAF-16」の存在が知られている。
RhebはDAF-16を活性化する、寿命延長の鍵を握る遺伝子。
西田教授は、「飢餓を感知するメカニズムを解明できれば、
飢餓状態を引き起こさなくても、寿命を延ばすことができるのではないか」

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=85010

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