2009年2月24日火曜日

大きな町の小さな五輪:バンクーバー冬季大会まで1年/5止 目標高く、強化推進

(毎日 2月16日)

76年モントリオールと88年カルガリー。
自国で開催された2度の五輪で金メダルのないカナダが、
高い目標を掲げてバンクーバー五輪に臨む。
金メダル獲得数でトップになること。

「私にとって五輪とは、参加することに意義があるものだった」
カナダの伝説的スキーチーム「クレージー・カナック」の主力メンバーの一人、
70年代後半から80年代前半にかけて活躍した元五輪代表、
スティーブ・ポドボルスキーさん(51)。

W杯の滑降で8勝。
80年レークプラシッド五輪では滑降で銅メダルを獲得し、
北米の男子スキー選手として初めて五輪の表彰台。
「五輪で金メダルを取るためには、才能とともに、
経済的な支援が必要なことは明らかだ。
しかし私の現役時代、金銭的な援助を受けるには非常に高い壁があった」

「オウン・ザ・ポディウム」(表彰台を手に)というプロジェクトが動き出したのは、
03年夏バンクーバー五輪開催が決まった直後。
「金メダル獲得トップ」を達成するため、1億1000万カナダドル(約80億円)を
確保するとともに、ジュニア世代の強化、コーチの育成、スポーツ科学の研究--
といった強化策を推進する役割を担う。

同プロジェクトのロジャー・ジャクソン最高経営責任者(CEO)は、
「カナダ・オリンピック委員会や各競技団体などが、
初めて横断的に組織化されたプロジェクト」
これまでは「確固たる財源がなかったため、カナダ人にとっては、
五輪に出ること自体が大きな挑戦だった」、ポドボルスキーさんの言葉を裏付けた。

プロジェクトは、夏季競技をも統合する形で、
バンクーバー五輪終了後も継続される見通し。
全国4カ所に拠点を設け、選手を支えるシステムを維持する構想。

五輪をきっかけに生まれたプロジェクトは、他にもある。
ボランティアをコーディネートするオンラインのシステムが誕生、
現在は約1500団体が利用。
このシステムを五輪後、スポーツ以外の分野で活用しようという
動きも出始めている。

五輪によってまかれた種を、大きく育てていこうという数々の試み。
たとえ「金メダル数トップ」という目標は達成できなかったとしても、
バンクーバー五輪は、カナダの次世代のために「何か」を残すだろう。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/archive/news/2009/02/16/20090216ddm035050057000c.html

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