(サイエンスポータル 2009年10月23日)
これまでより安い製法で、エネルギー変換効率が高い
有機薄膜太陽電池をつくることに、
東京大学大学院理学系研究科の研究グループが成功。
中村栄一教授、松尾豊教授らが開発した有機薄膜太陽電池は、
電子供与体として熱変換型の低分子材料
「テトラベンゾポルフィリン」、電子受容体として新たに開発した
フラーレン誘導体から成る。
テトラベンゾポルフィリンの柱状結晶が、
生け花の剣山のように林立する理想的な3層構造。
高分子塗布型有機薄膜太陽電池と異なり、
高純度の製品を得やすい低分子塗布型という製法を用いている。
テトラベンゾポルフィリンを用いて、同様の構造を持つ
有機薄膜太陽電池をつくったという前例はあるが、
費用が高くつく共蒸着という方法。
今回の方法でつくられた有機薄膜太陽電池は、
エネルギー変換効率も5.2%と高く、大量生産しやすいことから、
実用化により適した製法。
この研究は、科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業
総括実施型研究(ERATO)「中村活性炭素クラスタープロジェクト」
(研究総括・中村 栄一教授)。
http://scienceportal.jp/news/daily/0910/0910231.html
0 件のコメント:
コメントを投稿