(2010年1月26日 共同通信社)
体のリズムを約24時間周期で刻む体内時計が、
胚性幹細胞(ES細胞)や新型万能細胞(iPS細胞)から
さまざまな組織に分化する過程で形成されることを、
大阪大の八木田和弘准教授らがマウス実験で突き止め、
米科学アカデミー紀要電子版に25日発表。
ES、iPS細胞では、体内時計は発生していなかった。
八木田准教授は、「未分化のがん細胞は、
体内時計に異常があることが多い。
今回の成果は、再生医療の際、危険のある細胞を見分ける
基準になる可能性がある」
体内時計が完成していない胎児期に、母体にストレスや
生活リズムの乱れがあると、子どもの体内時計に
どう影響するのかの解析にも役立ちそう。
実験では、細胞の体内時計が振動すると反応して光る
遺伝子を指標に、体内時計を観察できるES細胞を作製。
ES細胞では振動がなかったが、培養して分化させると、
約2週間で約24時間周期の振動が現れた。
体内時計ができた細胞からiPS細胞をつくると、再び振動が消え、
そこから分化させた細胞ではまた周期的な振動が始まった。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/1/26/115040/
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