(2010年3月17日 読売新聞)
体の筋肉が徐々に動かなくなる難病、
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者らが、
パソコンや最新の電子機器の使い方を実演する
「ITパラリンピック」が、秋葉原で開かれる。
障害者をサポートするITの「使い術」を、広く紹介するのが狙い。
日本ALS協会副会長の橋本操さん(57)は、
「かすかに動く身体で、世界を大きく動かす。
ITはそのための道具で、使わないと損」
橋本さんが理事長を務めるNPO法人
「ALS/MNDサポートセンターさくら会」が、
NECや首都大学東京の協力を得て開催。
昨年、都内の福祉施設で初めて開催、今回はより多くの人に
興味を持ってもらおうと、「ITのメッカ」秋葉原で開催。
気軽に外出することが難しいALS患者にとって、
パソコンやインターネットは、「外の世界」との重要な窓口。
筋肉の機能低下が進むと、マウスなどを使って
パソコンを操作することも困難。
こうした人々のため、画面上に映し出された50音表の上を、
カーソルで一文字ずつなぞって、文章を書くソフトなども開発。
ITパラリンピックでは、ALSや全身の筋力が次第に衰えていく
筋ジストロフィーの患者らが、それぞれの「使い術」を紹介。
指先の微細な動きや、足の上下運動でマウスをクリックする
装置を使い、ネット上で会話をしたり、ホームページを作成。
当日は、ALS患者で、テレビ番組「クイズダービー」で
人気だった学習院大名誉教授の篠沢秀夫さん(76)らも
ゲストとして参加。
関西地方のALS患者と会場を、ネットでつなげてのやりとりも行われ、
会場の様子は、さくら会のホームページでライブ中継。
最新ソフトや機器を紹介する企業ブースも設置。
さくら会の今井啓二さん(55)は、
「イベントを公共の場で行うことで、病気への認知度も
高まるとともに、患者にとっても生きる希望につながる」
午後1時から、秋葉原ダイビル(外神田1)12階の
首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス。無料。
ネット中継、「ALS/MNDサポートセンターさくら会」HP、
「ITパラリンピック」へ進む。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/3/17/117578/
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