(2010年8月16日 読売新聞)
アルツハイマー病の原因とされるたんぱく質を含む
ピーマンを食べると、病気の予防につながる効果があることを、
東京大学の石浦章一教授らがマウスの実験で確認。
「食べるワクチン」として臨床応用が期待。
米科学誌に発表。
アルツハイマー病の患者の脳(大脳皮質)には、
アミロイド・ベータというたんぱく質が沈着・凝集し、
老人斑ができている。
これが、認知機能の低下などを起こすと考えられている。
免疫の働きを利用し、素早く大量の抗体を作り出して
このたんぱく質を除去させるため、
米国でアミロイド・ベータをワクチンとして注射する臨床試験が
行われたことがあるが、過剰な免疫反応による副作用が問題となり、
中止になった。
石浦教授らは、注射でなく食べて腸から吸収すると、
副作用が起こりにくいことに着目。
アミロイド・ベータの遺伝子を組み込んだピーマンを作り、
その青葉を青汁にして、アルツハイマー病を発症するように
遺伝子を操作したマウスに与えた。
何も与えなかったマウスは、発症して1年ほどで死んだが、
青汁を与えたマウスは16か月以上生存、
脳に老人斑は見られなかった。
副作用も少なかった。
石浦教授によると、アミロイド・ベータを含む米などを作れば、
人間が食べやすくなる。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/8/16/124032/
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