(読売 8月14日)
「ママ、この記事切ってもいい?」、
「まだ読み終わってないから待っててね」
春日部市の公務員唐木千恵子さん(46)宅。
夕食後のだんらんで、その日の読売新聞を切り抜くのが日課。
長女の小学4年映里花さん(10)は、くらし面の「こどもの詩」、
解説面の「日本語日めくり」がお気に入り。
長男の小学3年秀徳君(8)は、都道府県や世界各国を
紹介する記事が好き。
みんなが記事を切り抜くので、新聞は穴だらけに。
姉弟は切り抜いた記事を、授業で使い切ったノートに張る。
たまったスクラップ帳は、言葉と情報の宝庫。
何度も読み返している。
「楽しいから続けています。
新聞を読むのが好きになりました」と映里花さん。
「学ぶ楽しさを日々、体験しています」
「夏休み親子新聞教室」にゲストとして参加した際、
母親千恵子さんは、新聞の魅力をこう語った。
唐木さん親子は2年前、この「新聞教室」に参加したことが
きっかけで、新聞作りにのめり込んだ。
旅行記や五輪、皆既日食などをテーマに新聞作りを続けている。
昨年、「日本の食料自給率は40%」という記事に驚いて作った
新聞では、「食料輸入が止まったら、10人のうち4人しか
生きられない」と問題提起。
店で買ってくる魚や野菜の産地を、
半年間記録した結果も同時に紹介。
作品は、地元新聞社のコンクールで優秀賞に輝いた。
作文コンクールにも挑戦し、姉弟ともに入賞を果たした。
千恵子さんは、「基本はスクラップ作り。
親子で楽しむことが一番大事ですね」
「こんな記事があったよ」。
平塚市の主婦浅田智代子さん(38)は、夕食時、
4人の子どもに気になった記事を読み聞かせている。
学校や生活の悩みなどに答える、読売新聞くらし面
「人生案内」や地域のニュースなど。
「心にとまった話を伝えたい」と智代子さん。
中学2年の長女直子さん(13)と2年前、「新聞教室」に参加。
直子さんは今、コラム「編集手帳」を切り抜き、
知らない言葉を学ぶことが楽しみ。
小学生の弟たちは、漫画や恐竜の記事が気になる。
母親が、新聞を読む姿を見て育ったという智代子さん。
「そんな姿をいつも見せていれば、子どもも自然と読む習慣が
身に着くのだと思います」。
親の思いを子世代へ、新聞が橋渡しもしている。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20100814-OYT8T00118.htm
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