2010年8月27日金曜日

「疲れないサングラス」の効果をバスの運転手がテスト

(日経ヘルス 8月25日)

8月14~29日までの16日間、大阪市営バスの運転手が、
特殊なレンズの入ったサングラスを着用して運転する
実証実験を行っている。
路面からの照り返しなどの光を遮ることで、
運転時の疲労感が軽減されるかを検証するのが目的。
抗疲労産業の育成を目指す大阪市が、産学の連携をサポート。

実験では、大阪市営バスの40~50歳代の男性運転手約20人が、
9~18時までレンズを着用して勤務、自覚する疲労感を
VAS法(Visual Analog Scale、心理状態を視覚化する一手法)で記録。
レンズを着用した日としなかった日で、疲労感の度合いを比較。

今回の実験に用いたレンズは、タレックス光学工業の
「ザ・レンズTALEX」。
薄さ0.03mmの偏光フィルターを、2枚のレンズで挟んだ構造で、
路面からの照り返しやビルの反射光、紫外線といった光をカット。
レンズは、すでに商品化され、ドライバーやゴルファーが使っているが、
ヒトで疲労軽減効果を実証するのは、今回が初めて。

動物での試験は済ませており、同社と
大阪市立大学大学院医学研究科の井上正康教授との共同研究で、
マウスで疲労軽減効果があることを確かめている。

偏光フィルターが疲労を軽減するメカニズムは、
「雑音の多いところで、何かを聞き取ろうとすると疲れるのと同じで、
必要な視覚情報をとらえるときにも、乱反射する光のような
“雑光”があると、ストレスが大きくなり疲労が増大する。
偏光フィルターは、必要な光以外を遮るので、
ストレスを軽減できる」と井上教授。

「ザ・レンズTALEX」には19色の製品があり、
今回用いたのは、晴天の屋外向けでグレーの“トゥルービュー”という
色のもの(価格は2枚1組、6300円から)。

屋内でのPC作業などに向く、無色透明に近いレンズもあり、
こちらの疲労軽減効果についても、
井上教授らが現在、動物試験で確かめている。

http://nhpro.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20100825/108304/

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