2010年9月7日火曜日

舶用エンジンの排ガスで発電するハイブリッド過給機を開発 三菱重工

(三菱重工ニュース 2010年8月23日)

三菱重工業は、船舶用ディーゼルエンジンの過給機に、
発電機を内蔵したハイブリッド過給機「MET83MAG」を開発。

エンジンの排ガスを、過給機コンプレッサの駆動だけでなく、
発電に活かすことで、航海中に必要なすべての電力を
供給することができ、燃料消費量とCO2排出量の削減に貢献。

日本郵船株式会社、ユニバーサル造船株式会社、
日立造船株式会社の協力により製品化、
2011年、就航する大型ばら積み運搬船に搭載し、
世界で初めて実証試験を行う。

初号機の完成を記念、長崎造船所で23日に披露式典を開いた。
MET83MAGの発電機最大発電出力は、754kW(毎分9,500回転時)。
発電機を電動機として作動させ、過給機を加勢し、
補助ブロワの代用とできるメリットがある。

実証試験は、ハイブリッド過給機MET83MAG 1台を装備した
エンジンを、ユニバーサル造船が日本郵船向けに建造する
ケープサイズのばら積み運搬船に搭載して実施する計画。

今回のハイブリッド過給機は、排ガスを利用する
排熱回収システムの一つで、発電機を過給機に
内蔵したことで省スペースとなり、
既設過給機からの置換え需要にも対応できる。

当社は、コンテナ船や原油運搬船などの電力消費が大きい
船舶用として、排ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせて
発電し、燃料コストの10%低減を可能とした排熱回収システム
「MERS(Mitsubishi Energy Recovery System)」
製品化、好評を博している。

当社は、船舶エネルギーの有効利用に必要な主要機器を
手掛ける強みを活かし、将来の環境規制強化や、
熱効率向上の技術ソリューションシステムを
今後も継続して提案していく。

http://www.mhi.co.jp/news/story/1008234974.html

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