2008年11月27日木曜日

プロ棋士の直感、脳中心に源? 理研などのチーム

(朝日 2008年11月22日)

将棋のプロの脳活動の解明を目指している理化学研究所などの研究で、
詰将棋を瞬間的に「判断」するとき、
脳の真ん中部分に活発化する領域があることがわかった。

「判断」の手前の、盤面を「認識」する、という実験では
後頭部が活発になることがわかっており、
脳にプロ独特の「直観回路」ができているのではないかという。

日本将棋連盟や富士通と進めている研究で、
活発化した脳の一部が大きくなるという仮説「脳ダコ」がわかるかも知れないと期待。

理研脳科学総合研究センターは、
プロ棋士が見れば、瞬間的に解けるような詰将棋を用意。
盤面を1秒間見せて、それを解くときの脳の働きを
機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)装置で調べた。
すると、大脳の真ん中にある基底核という部分が活発化。
駒を並べた盤面で「金」がどこにあるのかを探すような、
単純な問題では活発になっていなかった。

この部分は、自宅から駅まで道順を意識せずに歩くとき、
曲がる角を判断するような場合に活発になる領域。
棋士は、詰将棋の判断が日常のレベルになっているようだ。

同センターの山口陽子チームリーダーは、
「いろんな実験で、プロとアマの差が非常に明確にでている。
直観思考を解明する道筋が見えてきた」

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