2008年12月7日日曜日

認知症:予防に頭と体の「運動」が効果 老人総合研など長期追跡調査

(毎日 11月29日)

有酸素運動と知的活動を続けると、お年寄りの脳機能がアップすることが、
「老人総合研究所」の共同研究で確認。
認知症予防のため、国内で初めて長期的な追跡研究。

調査は05~07年度、世田谷区内の高齢者134人(平均年齢72歳)
を対象に実施。研究所が用意した予防プログラムを続けてもらった後、
脳の認知機能を調べる検査をし、
プログラムに参加しなかった高齢者254人と比較。

プログラムは、認知症の原因とされるたんぱく質を
脳内にためないようにすることなどを目的に、
1日30分程度有酸素運動のウオーキングを続ける。

パソコンを使ってミニコミ誌を作ったり、自ら料理メニューを考案して
調理するなどの知的活動を週1回、続けてもらい、
認知症で低下しがちな脳の機能を刺激した。

その結果を3年前と比べたところ、記憶機能はプログラムに参加しなかった
高齢者が13%の改善だったのに対し、参加者は22%も良くなった。
集中力などの注意機能は、非参加者で3%低下、参加者は7%良くなった。
言語機能は、非参加者の9%に対し参加者は16%、
思考機能は0・2%に対し、4%良くなっていた。

非参加でも改善するのは、同じ問題を複数回解くからで、
参加者の向上が大きかった。

同研究所の矢冨直美主任研究員は、
「認知症予防には、知的活動と運動を習慣化し、長期間続けることが必要」
と分析しており、区は今回のプログラムの内容を冊子にまとめ、
地域での認知症予防に役立てる方針。

http://mainichi.jp/select/science/news/20081129dde041040066000c.html

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