2009年1月8日木曜日

特集:MOTTAINAI 共感、実践、広がる

(毎日 1月5日)

09年は、MOTTAINAI精神が暮らしを変える年。

ツバルへの中古バス寄贈やブラジル、ラオスでの植林活動など、
世界各地で事業を実施した08年に続いて、具体的な資源循環の仕組みを
どう取り込んでいくかが、今年のMOTTAINAIキャンペーンの課題。

◇食べ残しを持ち帰ろう--レアック・ジャパン社長、宮澤勲さん

レストランや飲食店で食べきれなかった料理を、持ち帰るための
折りたたみ式容器「ドギーバッグ」を発売した雑貨の企画・輸入・販売
「レアック・ジャパン」(東京都港区)。
宮澤勲社長は、「消費者の半数が、食べ残しをドギーバッグで
持ち帰るようになれば大成功」

「ドギーバッグ」は、プラスチックまな板にも使われるポリプロピレン製。
容器の底に書かれた手順に従ってくっつけると、
おしゃれな手提げ箱に早変わり。大小1組で819円(税込み)。
売り上げの一部は、世界食糧計画(WFP)やワンガリ・マータイさんの
グリーンベルト運動に寄付。

犬の愛称(doggy)に由来し、「犬のための持ち帰り用容器」が意味。
欧米では、食べきれなかった料理を「愛犬のために」という口実で利用。
日本に古くからあった「折り詰め」文化を、おしゃれに楽しく復活させる試み。
「消費者の側が、一定の自己責任をもってロスを減らす取り組みも必要」

同社は06年から、大手アパレル「ベネトン」社のライセンスを受けた
エコバッグを年間200万個以上も販売。
デザインには定評があり、企画力と社会への発信力を併せ持った商品の開発を。
「持っていることがすてきと思えるような商品で、消費者の価値観を変えていきたい」

◇祖母に学んだ、大切にする心-日系3世ジャーナリスト・ターニャ野村さん

野村さんは、TVキャスターやフリージャーナリストとして活躍、
ブラジル社会における日系人女性をテーマにした著作を持つ。
92年にブラジルで開かれた「環境と開発に関する国連会議」の
交流事業を担当、その一環で来日。
岡田伸浩・日本青年会議所副会頭(当時)との会話で、
「もったいない」が話題となり、世界的なもったいない運動に結びついた。

野村さんは、祖母にものを大事にするように教えられた。
「祖母が、『この世のものは、命の鎖でつながれていることを忘れちゃならないし、
感謝してなるべく大切に使わなきゃいけないよ』と。
祖母はとてもよく働き、いつも身だしなみに気を使っていました」

92年の日本は、バブル景気がはじけたとはいえ浪費を楽しむ文化。
「祖母に重ねて思い描いていた日本人の姿とはかけ離れ、『これでいいのか』と。
その思いを出会った方々にお話ししました。
その一人が、日本青年会議所の岡田伸浩さん」

もったいない運動は、岡田さんの提唱により、国際青年会議所のキャンペーンに。
野村さんは、「日本の心が世界に認知されたすばらしい運動。
『MOTTAINAI』は、地球環境問題を解決するキーワードでは

◇地域内で100%循環、目標に-古着リサイクルNPO代表・吉田恵美子さん

福島県いわき市で古着の地域内循環を試みるNPO「ザ・ピープル」が、
90年代から取り組んできたリサイクルの輪が静かに広がりつつある。
代表の吉田恵美子さんは、「自分から行動する社会になれば

きっかけは、いわき市主催の市民参加による海外視察団。
欧米で、女性が市民起業やボランティア団体の運営を通じて
社会変革を起こす様子を肌で感じ、「自分でも何かできないか」と、
NPOの前身となるボランティア団体を設立。

目をつけたのが、古着のリサイクル。
古着を捨ててしまうことに抵抗感のある人が多いことに気づき、
市内の銀行の店頭に古着回収用のドラム缶を置いたところ、
あっという間にいっぱいに。
公民館やスーパーマーケットなど30カ所以上で、年間200トンを集める。

ザ・ピープルの活動の特徴は、地域内循環100%を目標。
現在、回収した古着のうち、地域内で循環している割合は約5割。
古着の販売は市内で行い、リサイクルしたぞうきんは自動車整備工場などに納入。
ウール50%以上の古着は、裁断して自動車用の吸音材や防音材として
愛知県や海外に輸出しているが、なるべく地域内で販売。

私立いわき秀英高校(甲斐孝明校長)とタイアップして、
卒業式などで使用済みの制服を回収する取り組みを始める。
構内のボックスに使用済みの制服を投入すれば、
ザ・ピープルが回収して分別してリサイクルする一方、
状態のよい制服は再利用品として販売する。
売り上げの一部は、「グリーンベルト運動」に寄付。

◆おしゃれにエコ、新商品も続々

MOTTAINAIキャンペーンから新商品が続々登場。
人気急上昇の湯たんぽ、Q・B・Bチーズのほか、
絶滅の危機にある動物をプリントしたごみ袋など。

同キャンペーンは、資源循環型商品の開発を通じて
MOTTAINAI精神を生活に役立てる試み。
毎日新聞社と伊藤忠商事が提携、ワンガリ・マータイさんとともに推進。
商品化を行うライセンシー企業と、イベントなどでの協賛企業を合わせた
キャンペーン参加企業は、07年までの36社に新たに31社が加わり、
67社へほぼ倍増する勢い。

◇乾燥せずにぽかぽか、湯たんぽ人気が復活

独「ファシー」社の樹脂製湯たんぽを輸入・販売する三信商会(横浜市)は、
タグにMOTTAINAIロゴを使用した湯たんぽを発売。
お湯を入れると、プルプルになる素材で、外部をぬいぐるみやフリース、
毛糸の素材でくるんで、ふかふかの暖かさを楽しめる。
空気が乾燥せず、のどや肌にやさしい上、省エネにもなるため、
昨年以降の原油高に合わせて売り上げを伸ばした。

湯たんぽは最大2リットルまでの5サイズで、
ハローキティのようなキャラクター商品から懐かしい雪の結晶を模した柄や
アーガイル柄のニット素材のものまで多くの種類がある。
http://www.sanshin-shokai.com/products/fashy/

◇六甲バターマークを集めて応募、マータイさんの植樹活動に寄付

創業60周年を迎えた「六甲バター」(神戸市)は、「THANKS DAYSキャンペーン」
をMOTTAINAIキャンペーンと連携して実施。
「Q・B・Bチーズ」など対象商品14種についたマークを3枚集めて応募。
同社が応募者に代わって、ワンガリ・マータイさんの植樹活動
「グリーンベルト運動」に苗木1本分の寄付。

◇アートなごみ袋で、環境問題に関心を

広告デザイン会社「MAQ」は、ごみの出し手にアートのつくり手として
参加してもらう取り組みの一環として、地球温暖化で大きな影響を受けている
ホッキョクグマやペンギンなどをプリントしたごみ袋を、
MOTTAINAIキャンペーンと連携して製作、販売。

ごみ袋(45リットル)は10枚525円。
ごみ拾いのボランティア(http://www.maq.co.jp/gba/

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/01/05/20090105ddm010040013000c.html

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