2009年2月11日水曜日

医療効率化にIT活用 健康産業で第2のノキアを 「フィンランドの社会保障」 [3]

(2009年2月6日 共同通信社)

高齢化による医療費増を抑制しようと、フィンランド政府はITを活用した
医療の効率化や疾病予防にも力を入れる。
国からの資金援助を受けたベンチャー企業の活動も盛んで、
「ヘルスケア産業を第2のノキアに」と期待。

「患者がどこにいるか、医療機器がどこにあるか、これを使えばすぐに分かる」
マッチ箱大のセンサーを手に、エカハウ社のアンティ・コルホネン社長は胸を張る。

2000年設立の同社が開発したシステムは、患者や移動用の医療機器に
取り付けたセンサーが発する微弱電波をキャッチ、
位置をパソコン画面上の病院内見取り図に表示。
医療機器の台数を最小限に抑えられるうえ、既存の無線LANを活用するため
導入費用も安く済む。

同社のシステムを導入した大阪大医学部付属病院は、
輸液ポンプ類など90台の機器にセンサーを付けている。
高階雅紀MEサービス部長は、「以前は必要な機器がどこにあるか、
17ある手術室を職員が順番に探し回っていたが、便利になった」と評価。

人口密度が低く過疎の問題を抱えるフィンランドでは、遠隔医療も課題。
イー・ヒット社は、各メーカーの家庭用血圧計や心電図計測機などのデータを
携帯電話に転送し、携帯から医療機関に送信するシステムを開発。

患者が自宅で測った数値をもとに医師が診断したり、助言をメールで送る仕組み。
カレビ・ボウティライネン社長は、「携帯電話の画面でデータをグラフ化したり、
疾病の危険性などを表示することも可能だ」と、
個人の健康管理にも役立つとアピール。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/2/6/91291/

0 件のコメント: