(読売 2月4日)
山形大医学部は、東北6県のがん治療のレベルアップを目指し、
医療関係者を対象にした「東北がんEBM(科学的根拠に基づく医療)事業」を
5か年計画でスタート。
がん医療のリーダーとなる専門医育成コースと、生涯教育として東北全域の
医師や看護師ら医療関係者が学べるインターネット講義コースを設け、
地域に偏りのないがん治療体制を目指す。
事業は、がん治療の平準化を目指し国が2006年に施行した
「がん対策基本法」に基づく文科省の助成事業(年間約8千万円)。
全国に占める東北のがん死亡率(2004年)は秋田1位、山形4位、
青森9位と、全国上位の県が多い。
39のがん診療拠点病院などに、抗がん剤など化学療法の専門医が11人、
放射線治療が39人と少なく、専門医の配置にも地域差が生じている。
広域を対象とした教育で、威力を発揮するインターネット講義による教育システムは、
医師、看護師、薬剤師、技師らが対象。
山形大医学部の教授が、基礎知識や専門領域の最新の治療法などを
生中継で講義し、その場で質疑応答も可能。
講義内容は繰り返し視聴できる。
登録、視聴は無料で、同大医学部のホームページで公開を始めている。
リーダー育成コースは、東北のがん拠点病院に勤務する医師が対象。
指導医の資格を持つ教授らのもとで研修することで、
最先端のがん診療・研究能力を養う。
受講中は、山形大医学部の教員として身分が保証され、
研究費や学会への参加費が支給。
定員12人程度で、既に7人が受講。
嘉山孝正医学部長は、「東北地方で不足するがん専門医の育成を急ぐとともに、
がん教育のすそ野を広げたい」
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090203-OYT1T01145.htm
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