2009年4月8日水曜日

「ゴミからドレス」 ブラジルで話題

(読売 3月16日)

貧困層が多く、リサイクルへの関心が高まらなかったブラジルで、
ペットボトルなどを再利用した衣装が話題。

1人の女性の20年にわたる努力が、
「ゴミの寄せ集め」といった批判もはねのけてみせた。
ワンピースの胸元で、ひし形にカットした無数のクレジットカードが光沢を放つ。
ペットボトルや廃タイヤも裁断して“生地”に使い、
缶のプルタブで彩りを添えれば踊りの衣装に早変わり。

サンパウロ在住のリサイクルデザイナー、コンスエロ・マットロニさん(49)の
作品は、布以外の素材もドレスアップに利用する斬新さが特徴。

大学卒業後、貸衣装屋を始めた。
古着を染色し、たばこの焦げ跡は花柄の刺しゅうで“修復”するなど、
リサイクルの面白さに目覚めた。
牛乳のプラスチック容器の使い道を考えるうち、
裁断して洋服に再利用することを思いついた。

長い間、周囲の反応は鈍く、10代のめいも「ブランド品の方がいい」と
見向きもしなかったが、「いつかは理解される」と、
素材の種類を増やし続けた。

転機が訪れたのは昨年。
地元テレビ主催のファッションショーに出品し、
その様子がネットで取り上げられた。

モデルの体に斬新なデザインが映え、問い合わせが殺到。
めいも、高校の卒業パーティーに着ていきたいとねだるように。

成長途上のブラジルでは、国民の4人に1人が貧困層。
リサイクルへの関心は低く、都市部でさえ、ゴミの分別は徹底されていない。
最近では、同様のリサイクル服に取り組む人も増えてきた。
マットロニさんは、「貧困層も洋服に相当なこだわりがある」、
ブラジル人特有の美意識を、リサイクルに結びつけようと張り切っている。

http://www.yomiuri.co.jp/eco/stream/20090316-OYT8T00734.htm

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