(読売 3月30日)
菜の花畑の脇をごみ収集車が走り抜ける。
その燃料の一部になっているのが、菜の花から採れた油の廃油。
鹿児島県大崎町では、ごみの徹底した循環に取り組み、
その象徴として2001年から「菜の花エコプロジェクト」を展開中。
同町では、全約7000世帯から生ゴミを回収し、堆肥を作っている。
これを使い、町内の20農家が遊休農地など約11ヘクタールで
菜の花を栽培。採取した菜種油は「ヤッタネ!菜ッタネ!」という
商品名で、食用油として町内で販売。
家庭から出る菜種油の廃油は、ほかの廃食油とともに回収され、
町のごみ収集車10台を走らせるための
バイオディーゼル燃料(BDF)になる。
堆肥とBDFを実際に作るのは、町から委託を受けたリサイクル会社。
BDFの製造は年間約13トンで、CO2の排出抑制。
循環サイクルは全国的にも珍しく、各地の自治体からの視察が相次ぐ。
小中学校の環境学習でも取り上げられている。
町は、設置費が高額だとして焼却炉を持っていない。
以前は、ごみのすべてを埋め立てていた。
1998年、処分場が6年後に満杯になるとの試算が出たことで、
ごみの分別回収や資源化を始めた。
当初は缶や瓶など3品目だけだった分別は現在、28品目に拡大。
リサイクルできずに埋め立てるごみは、
98年度の4382トンから07年度は684トンと約85%減った。
06年度のごみのリサイクル率は、全国1位の80%。
今年度はごみ減量、再使用、リサイクルを意味する「3R」の取り組みで、
環境省から奨励賞も受賞。
同町の川添俊一郎・環境係長(49)は、
「資源の完全な地域内循環を目指したい」
http://www.yomiuri.co.jp/eco/wagamachi/20090330-OYT8T00766.htm
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