(2009年4月1日 毎日新聞社)
島根大は、長期間の追跡調査を通して生活習慣病の予知・予防に
取り組む、疾病予知予防研究拠点を発足。
遺伝や生活習慣と病気の因果関係を探る調査は各地で行われているが、
同大学では人文社会科学系の研究者らも交えて、
近所付き合いや地域コミュニティの性質が個人に与える影響も調査。
関係者は、「遺伝による体質は変えることができないが、
地域社会の特性が与える影響が明らかになれば、
健康に適した地域社会を作ることも可能」
集団を一定期間追跡する研究は、コホート研究と呼ばれ、
島根のように人口の出入りの少ない地域で適している。
調査は、出雲市や雲南市などの約5000人を対象に、
5-10年以上かけて実施。
血液や呼吸機能の検査、飲酒・喫煙の有無などの項目に加えて、
地域社会を「町内会活動が盛んで、きずなが強い半面、規律も強い集団」、
「関係の希薄な集団」などのグループに分けて追跡。
医学部だけでなく、生物資源科学部や法文学部の研究者らも参加。
こうした研究は、海外では行われているが、
生活習慣病と地域集団の関係は明らかになってない。
同大学プロジェクト研究推進機構の濱野強専任講師(社会疫学)は、
「これからの健康政策を考えていく上で、新しい挑戦になる」
医学部の並河徹教授(病態病理学)は、
「将来的には他大学と連携して、県内に多い地域の結びつきの強い
コミュニティと、都会的なコミュニティを比較する研究ができたら」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/4/1/94719/
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