2009年5月7日木曜日

宇宙からおいしいお茶選び JAXAと佐賀大など研究

(朝日 2009年4月29日)

人工衛星の目でおいしい茶葉選び――。

上空約700キロから撮影された宇宙航空研究開発機構(JAXA)の
衛星画像を解析し、茶葉に含まれるうまみ成分を測る試みが、
佐賀県嬉野市で進められている。

佐賀大やJAさがなどが、JAXAとの共同研究事業
「宇宙オープンラボ」で手法を開発。
最もおいしいとされる茶葉は、「衛星の恵み」の銘柄で売り出されている。
開発の中心は、佐賀大理工学部知能情報システム学科の
新井康平教授(60)。
衛星のセンサーが発する波長0.75~1マイクロメートルの近赤外線を、
茶園の上空から撮影した画像上で赤く表示させたところ、
茶葉に窒素の含有量が多いところほど、赤が濃くなった。

窒素の含有量が多い方が、アミノ酸の一種テアニンの含有量も多い。
食物繊維が少なければ、うまみと甘みに富む「生き生きとした茶葉」に。
新井教授は、「画像を活用すれば、農家は自宅のパソコンで
茶園の状態を把握できる。製茶会社も、産地から品質のいい茶葉を
選んで取り寄せられる」と利点を説明。
「衛星の恵み」は、窒素6%以上、食物繊維18%以下。
嬉野市の約千カ所の茶園のうち、この基準を満たすのは約30カ所。
100グラム2袋セットで4600円から。
問い合わせはJAさが うれしの大型製茶工場(0954・20・2377)。
全農のサイト「JAタウン」でネット通販も。

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